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2016年2月27日土曜日

奇行のウワサ:薬物か病気

奇行のウワサ:薬物か病気

「天才」である可能性は限りなくゼロに近い.

元々オラついた人だったり,有名人なら薬物による可能性が高いが,ごくフツーの一般人だからと言って薬物が否定できるわけでもない.
供給源は「意外と近くにある」ものだ.

可能性のある病気としては,
・若い→統合失調症
・中年→躁うつ病
・年寄り→認知症
が考えやすい.
考えやすいと言うだけで,例外はもちろんたくさんある.
脳腫瘍の可能性だってある.

あとそれ自体は奇行とまでは言えないが、「やりそうにない50代」が初めて「万引き・痴漢」をやった場合,前頭側頭葉型認知症の初期症状である可能性が高い.
「あと少しで定年なのに…」とか「財布の中には万札があったのに…」とかはたいていこれ.

「アクセルとブレーキの踏み間違い」や「高速道路の逆走」も,ほぼ間違いなく何らかの認知症.

2013年12月30日月曜日

依存症

依存症:優先順位の障害

ものごとの重み付けが「ふつうの人」にとって理解できない順番になっている病気.

「ふつうの人」が理解できるうちは病気ではない.

裏返すと,ほとんどの犯罪はある種の依存症.

2011年4月2日土曜日

議員・首長になろうとする人たち

議員・首長になろうとする人たち:一般人の感覚はまず持ち合わせていない.

一般人は,自分の名前を拡声器で連呼したり,自分の顔写真入りポスターを街中に貼りまくったりすることに,ふつう耐えられない.
自治会やPTAや生徒会の選挙を考えてみるまでもなかろう.

ああいうのに喜んで立候補する,というだけで,彼らがふつうの人々とは違う「選ばれた人たち」であることがわかる.
通常のメンタリティの持ち主ではない.
候補者の時点で,相当数は正式に「自己愛性人格障害」の診断が下せるはずだ.

いったい,そのような人たちから選ばれた個人/集団が母集団を代表していると言えるのか.
クジで選ばれた人が判決を下す裁判員制度も導入されたことだし,そろそろ現行の間接民主主義そのものを見直す時期に来ている.

2011年2月16日水曜日

嗜好品

コーヒー・タバコが好き:覚醒剤に親和性あり
アルコールが好き:麻薬に親和性あり

どれも好き:覚醒剤・麻薬ともに親和性あり


要約:誰でも「何か」があれば,あちら側へ(たいてい片道切符)

2010年9月15日水曜日

自己愛性人格障害を疑うとき

自分への言動に対し「無礼者め!」と声に出して言う人.

とくに,部下からの質問に答えられないときに上司がそう返すのは,かなり見苦しい.
傍にいて,哀れさよりもこっけいさが先立つ.

「お客様に無礼だ!」と叱ることはあっても,「(オレに対して)無礼だ!」という言葉は,江戸時代の殿中ならいざ知らず,意外と実社会で耳にすることはない.
それだけ,そのような言葉を吐く人はじゅうぶんに正常集団から外れた存在だと考えてよい.

経験上,それが喫煙者(禁煙後1年未満を含む)だと確度はさらに高まる.

【参考】
DSM‐Ⅳによる自己愛性人格障害(Narcissistic Personality Disorder)の診断基準
誇大性(空想または行動における)賞賛されたいという欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。以下のうち、5つ(またはそれ以上)で示される。
  1. 自己の重要性に関する誇大な感覚。自分の業績や才能を誇張する。

  2. 限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。

  3. 自分が特別であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人(権威的な機関)にしか理解されない、または関係があるべきだと信じている。

  4. 過剰な賞賛を求める。

  5. 特権意識、つまり特別有利な取り計らい、または自分の期待に自動的に従うことを理由なく期待する。

  6. 対人関係で相手を不当に利用する、つまり、自分自身の目的を達成するために他人を利用する。

  7. 共感の欠如。他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない。

  8. しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む。

  9. 尊大で傲慢な行動、または態度。


【関連エントリ】
半分話: 苦手な人へのあいさつ
半分話: 自分にとっての教師

2010年1月25日月曜日

精神科DOTS

クスリを飲むことさえ保証できれば,ほとんどの精神科長期入院患者は退院できる.


結核治療の世界では,だらだら入院させずに,排菌さえなくなったら最近はすぐ退院させる.
そのかわり,クスリを口の中に入れてごっくんするまで誰かに毎日見守ってもらう.

この方法をDirectly Observed Treatment(直接監視下療法)の頭文字を取ってDOTと言う.
最後にStrategy(戦略)もしくはShort course(短期)のSを付けてDOTSと呼ばれることも多い.
もともとは医療資源の乏しい発展途上国で行われ始めた苦肉の策とでも言えるものだが,その大きな効果が認められて,今では先進国でも堂々と取り入れられている.


一方,統合失調症や躁うつ病などの「ハイになる系」の精神科患者が地域で「問題」を起こすときは,今まで医者にかかったことがないというのでなければ,ほぼ間違いなく「服薬の自己中断」がからんでいる.

待つ家族のいない入院患者も「退院したって,どうせすぐクスリを飲まなくなって,再発してまた入院するだけ」と思われて,退院させてもらえない人がとても多い.
実際,そういう人を持続的なケアなしにほっぽり出すように退院させたところで,予想通りの展開が待っているだけだ.


ただクスリを飲み続けることさえできれば,たいていの統合失調症患者は独居でも地域で暮らせる.
もし,一人で暮らしてゆく生活力がないというのならば,「介護」や「福祉」の分野にお世話になればいいだけの話だ.

クスリごっくんの見守りだけなら何も資格はいらない.
引き受けてくれさえすれば,隣のおばちゃんでもかまわない.
これに「メンタルメイト」とか何とか名前を付けて,市や県や国が「1回いくら」で何がしかのお金を出してもバチは当たるまい.


もちろん,どこの分野にも先達はいるものである.
パキスタンのペシャワルで精神科診療に当たっているSaeed Farooq医師がいくつか論文を出していらっしゃる.
気になる向きは「Saeed Farooq schizophrenia dots」あたりで検索すれば容易に入手できる.

Supervised Treatment in Outpatients for Schizophrenia ("STOPS")として臨床試験も行われている.
(本記事執筆時点では試験期間は終了したものの結果は未発表)

Farooq医師は,精神科DOTSを発展途上国における精神科医療の切り札として考えていらっしゃるようだが,結核とまったく同様に先進国でも有効な手段であるに違いない.

導入はそんなに難しいことではないはず.

【関連エントリ】
半分話: クスリの飲み方
半分話: 居場所