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2010年10月17日日曜日

日中関係,詰んでいるのは

中国側.

尖閣諸島沖の領海侵犯に端を発した今回の騒動だが,予想以上に中国,正確には中国共産党側に不利な情況になりつつある.
日本の弱腰対応が批判されてばかりいるが,結果的には中国が強烈に領土拡大の野望を持っていることを世界中に知らしめるいい機会となった.
おまけにノーベル賞まで,絶妙のタイミングで寝た子を叩き起こす援護射撃をしてくれた.
さらには,地球の裏側,チリ落盤事故での奇跡の救出劇も「翻って我が中国の鉱山で落盤事故が起きたら」ということで,微妙に中国人民の神経を逆なでしている.
(ちなみに,チリ落盤事故の現場は南緯27.2°西経70.5°なので,その反対側(対蹠点(たいせきてん))北緯27.2°東経109.5°は中国湖南省の西端辺り)

2010年10月17日現在,中小規模の官製反日デモが内陸部の軍統制地区で散発していただけだったのが,徐々に暴徒化した「非」官製デモに変化しつつあるようだ.
デモ隊が暴徒化してくると,矛先は早晩日本から中国共産党に移る.
始まりは「弱腰の中央政府を糾弾する」だとしても,多かれ少なかれ農民工クラスの人民は政府・党・富裕層・都市戸籍者・役人に対する不平不満・恨みつらみを持っているので,そのうち大義名分などどうでもよくなってしまう.

この1週間で中国政府が騒ぎを鎮められるかどうかは,党の余命を決定的に左右するだろう.
締め付けるにせよ,緩めるにせよ,どちらにしても盤面として詰んでいるのにはかわりがないけれど.
今の体制が来月まで続くか,来年まで続くか,はたまた5年は持ちこたえてしまうのか.

強固なベルリンの壁も,いったん揺らぎ始めると崩れ落ちるまでは早かった.
それから20年.
今度の人々の手には携帯電話とマウスがしっかりと握られている.

【関連エントリ】
半分話: 20世紀と21世紀
半分話: 税金 +α