日本赤十字社へのリンク

日本赤十字社へのリンク→ http://www.jrc.or.jp/ もっとも中抜きが少ない...ハズ

2010年3月14日日曜日

20世紀と21世紀

20世紀と21世紀の社会は,断絶している.

連続していない,微分不可能,離散的,というか,どうもひとつのつながりとして捉えがたい.
46億年の地球の歴史を持ち出すまでもなく,25万年の現生人類の歴史からしても,全くどうでもいい区切りでしかないはずなのに.

人と人のつながり方に短時間で劇的な変化がおきたことが,断絶感の大きな要因のひとつだとは思う.

20世紀までの社会では,ごくごく限られた個人しか不特定多数に情報を提供する手段を持っていなかった.
21世紀の社会は違う.
(検閲されていない)インターネットにつながってさえいれば,Webサイトを開設したり,掲示板へ投稿したり,ブログを書いたり,SNSで自己紹介してみたり,画像・動画・音楽を公開したり,twitterでつぶやいてみたりできる.
職業を持っている人は誰でもその仕事のプロである.
ある地域に住んでいる人は誰でもその地域のプロである.
第三者によって加工されていないプロの生の声が聞けるようになった.
これは大きい.

また,20世紀までの社会では,調べものをすること自体が職業になるほどの一大事だった.
21世紀の社会は違う.
(検閲されていない)インターネットにつながってさえいれば,あふれる情報の中から,さりげなく自分の必要とするものだけを選び出すことができる.
しかも,ほとんど無料で.
悲しいけれど,机のわきに積み上がった書類の山を漁るよりも,地球の裏側で書かれたネット上の文書を検索した方が,はるかに早く目的の情報に到達できたりする.
検索とは,その情報を発信した特定の誰かと結びつくことにほかならない.
それが世界規模で行えるようになった.
これは大きい.

さらに,20世紀までの社会では,通信設備は建物に備えつけられていた.
21世紀の社会は違う.
通信設備は個人が携帯するようになった.
携帯電話の広まり度合いが「世帯」普及率で論じられることはない.
携帯電話は,あくまでも個人からピンポイントで個人を狙い打つ通信手段.
個人は「特定の建物」への従属から完全に開放された.
(かわりに,「通信エリア」へ間断なく24時間365日隷属させられることにもなった)
これは大きい.

つまり,「個人が必要なときに地球規模で必要な個人とつながることができる」のが21世紀社会.
全ての社会事象において,どこかの局面でこの属性が影響を及ぼしている.



だとしてもなお,この2つの世紀間の断絶感の強さをまるで説明しきれていないのが口惜しい.

【関連エントリ】
半分話: クルマの動力源
半分話: 補集合
半分話: 地球温暖化騒ぎの中で地球寒冷化+大飢饉発生?