次の世代が必要としているものを与え続けてきた高齢者は敬われている.
森光子しかり,日野原重明しかり.水木しげるしかり.やなせたかししかり.
21世紀になっても,何も変わらない.
高齢者が敬われない時代になったのではない.
歳を取るだけで敬われる時代ではなくなっただけ.
数十年前までは,そのコミュニティで求められている知識・技術・人徳と年齢とは概ね比例していた.
であれば,お年寄りというだけで尊敬の対象となってもおかしくはない.
たまに「例外」な高齢者がいたとしても.
しかし,今の時代はどうだろう?
例えば,電車の車内を見回しただけでも,傍若無人な若者の数と同じくらい,傍若無人な高齢者がいる.
例えば,新しいテクノロジーだけでなく,新しいマナーについて行けない,ついて行こうとしない老人たちがいる.
「ああいう風には歳を取りたくない」という嫌悪の対象となりつつある集団を,どうやって敬えというのか?
そして,その視線はすぐ下の世代から私たち自身にも向けられてはいないか?
私たちは,次の世代が必要としているものを与え続けてきたか?
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