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2010年6月10日木曜日

感染症の広がり方と治まり方 +α

感染症は確率論的に広がり,確率論的に治まる.

「集団」に対して,100%封じ込める方法など,ない.
2009年の"新型"インフルエンザ然り,2010年春からの口蹄疫然り.

感染症対策に限らず,確率論で政策を判断できる為政者は,いるとしても希有.
マスコミも「『何か』を『ある時期』に行えば,感染症は完全にコントロールできる」というファンタジーに基づいて,大衆を扇動してばかりいる.



マスコミと言うと,言いたいことはたくさんある.

どんな大新聞・全国ネットテレビ局でも,ろくに調べもせず,耳学問とせいぜいネット検索による裏付けで記事を書き,映像を作っている.
現場はほんとうにお粗末.
取材する前に最小限の知識は勉強し,事実関係を整理していてほしいものだ.
ほんとに最小限-たとえば中学生レベル-でかまわない.
他人にものを訊くとき,それぐらいは人間として最低限の礼儀だと思うが,彼らの世界ではそうではないらしい.

現場記者の書いた記事をチェックする「デスク」にしたところで,しょせんは記者の成れの果てであるから,何も期待はできない.
せいぜい「てにをは」と漢字を直す程度.
そうして,肝心かなめの部分が削除され,本質と全く関係のない部分が残される.

今は,その道のプロが発する生の情報をかんたんに手に入れられる時代である.
わざわざ濁ってゆがんだガラス越しに見なくともよい.
何か見えたところで,それは無残にぶつ切られた残骸の一部にすぎない.
私たちに必要なのは,事実を理解する能力のみ.

【関連エントリ】
半分話: 新聞をとっていないと
半分話: 『暮しの手帖』
半分話: 税金 +α