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2010年2月28日日曜日

裁判官と子ども

裁判では,裁判官を納得させた方が勝ち.

そもそも裁判官のキャラ設定は「知識レベルは平均的だが,理解力だけは神レベルの小学5年生」である.
そんないびつな5年生を前に,いろいろ説明して納得させた方が勝ち.

民事でも刑事でも裁判で負ける/有罪になるのは,相手のハナシの方がもっともらしかったから.
裁判官を納得させられるストーリーを作れなかった方が悪い.

真実などわからない.
証拠を隠すのも出すのも戦術次第.

そのためには,金をしこたま積んで作文と演技のうまい弁護士をたくさん揃えればよい.
単純である.

逆に,刑事事件で国選弁護人しか付けられなかったら,検察の求刑を覆すのはまず難しい.
小銭を稼ぐために,もしくはノルマとして仕方なく仕事を引き受けている人間に多くを望むべきではないのは,一般社会でも同じこと.
ごくまれに「そんな状況だからこそ,自分が一肌脱いでやろう」という方もいらっしゃるだろうが.
そんな奇特なセンセイに出会う確率と,宝くじで100万円以上を当てて自前でいいセンセイを雇う確率とでは,そう違いはなかろう.

地獄の沙汰「も」金次第,と言うではないか.
娑婆の沙汰が金次第であるのは大前提なのだ.


ま,弁護費用のことはさておき,裁判に限らず世の中で大事なことは,

何事もわかりやすく説明しよう

これだけである.
どれだけいい意見を自分が持っていても,相手にうまく伝えられなければ,そんな意見はないのと同じ.

周りに子どもがいれば,自分の今取り組んでいる仕事について説明してみるのもいいだろう.
音読みの漢字や,カタカナ語をできるだけ使わないで,どこまで本質を伝えられるか,やってみるとよい.
子どもにその仕事の意義をわかってもらえない,ということはその程度にしか自分でも理解し,納得していないのだ.


歳を取って良かったと思うことの一つに「自分が理解できないのは,相手の説明がマズいからだ」と素直に思えるようになった,ということがある.
若いころはムズカシいことを理解できない自分を責めてばかりいた.
今ではためらいなく相手を責めている.
「あなたはほんとうに理解しているのですか?」と.

【関連エントリ】
半分話: 戦いで得るもの
半分話: 起承転結
半分話: 魔法のあいづち